幼馴染はどこまでも俺様過保護


ホテルのクリーニングに出していた洋服も戻って来たので、着替えを済ませてラウンジで遅い朝食をとっていた。
携帯の点滅ランプに気が付き確認すると澪ちゃんからのメール。

「あれ?澪ちゃんからメール来てる」

メールを開くと隼翔も覗き込んできた。

【仲直り出来た?】の件名に写真が添付されていた。

えっー!?

写真は澪ちゃんと、昨夜私と関係をもとうとして、隼翔に殴られた男性で、彼の頬は赤く腫れている。なぜだかふたりは仲良く頬を寄せてブイサインをしている。

「何だコイツは!!澪とどういう関係だ!!」

隼翔は私から携帯電話を奪い取り、携帯電話を握り潰すのでは、と思えるくらいに怒り握りしめた。

あーヤバイよ澪ちゃん、隼翔マジキレしてるよ。
でも、この人どっかで会ったことある気がする。
昨夜が初めてではなくて、前にどこかで…

「おい!澪、今どこにいるんだ!………………はぁー!?な゛にー!?……………今すぐラウンジまで来い!!」

隼翔は澪ちゃんに電話を掛け、怒りを顕に澪ちゃんを怒鳴りつけた。周りからの視線を集め、慌てて私は頭を下げた。

「ねぇもしかして、澪ちゃんもここに泊まったの?」

隼翔は見るからに機嫌が悪い。

あーあーこの後どうなるのかなぁ…

30分程して澪ちゃんは男性と腕を組みラウンジへ現れた。

昨日は気がつかなかったけど、やっぱりこの人に会った事がある。
何処だったけ…

澪ちゃん達はコーヒーを頼んで席に着いた。

「澪!!どういう」
「あっ!パーティーだ!」

隼翔の言葉にかぶせるように私が発した。

「澪ちゃんのモデル事務所の先輩!ですよね?」

パーティーの時、澪ちゃんと一緒に来場して下さり、あの時は、マネージャーさんかと思ったら、後で澪ちゃんに事務所の先輩だと教えて貰った。