幼馴染はどこまでも俺様過保護


父がリハビリ病院に転院する前、外室許可を貰い桜小路家で一緒に食事をした。その時、皆んなの立会のもと婚姻用紙に署名し、証人欄には隼翔の父と、そして私の父に署名して貰った。

隼翔は新店の準備で忙しいのもあり、結婚式はもう少し後にしようという事になった。それは私の希望でもあった。父がもう少し元気になって、父と一緒にバージンロードを歩きたいと言う私の望みなのだ。

父もまた、車椅子ではなく自分の足で私と歩きといと言ってくれた。それを励みにリハビリを頑張ると言ってくれたのだ。

隼翔と一緒に父を病院に送った帰り、役所に寄り婚姻届を出した。これで隼翔と私は正真正銘の夫婦になったのだ。

役所を出て家に帰るのだと思ったが道が違う。

「隼翔どこ行くの?」

「今日はホテルに泊まろう」

「えっ?どうして?」

「家だと色々と不都合だろ?」

不都合?
何が不都合なんだろ?

「下に自分の親が居ると思うとさ… 澪の部屋だって同じ2階出しな?流石にしにくいというかさ?」

「えーと… それは…あの…」

「俺達もう夫婦になったんだから良いだろ?」