幼馴染はどこまでも俺様過保護


パーティ当日

朝食を済ませると、制服を着て出掛ける準備をする。

「蒼海ちゃん、もう出かけるの?澪と一緒に後で行こうよ?」

澪ちゃんも勿論パーティに出席する。社長の家族という事もあるが、miu-la-umiのアクセサリーを世に出した張本人でもある。今日のセレモニーにも私の作った物を付けて出席する。

「私は受付の準備も有るから、先に行くね?」

「蒼海、俺も、もう行くから乗って行け」

隼翔はホテルの担当者と最終確認が有るから、もう出掛けると言う。

「うん、有難う。お願い」

隼翔の運転する車に乗り、会場のホテルへと向う。

「蒼海が作ったあれ、本物の宝石を使ってあるだろ?」

隼翔の婚約者の為に作った物には、私の父親だった人か置いて行った宝石を全て使った。置いておきたくなくて、良い機会だと全て使った。隼翔はそのブローチとピアスの事を言っているのだろう。

やっぱり隼翔には分かるよね…

「うん… あの人がまえに置いて行った物なの、隼翔の婚約者ならそれなりの物がいいと思って、勝手な事してごめん…でも、あの人からの物を手元に置いて置きたく無かったから…」

「澪が以前付けてたのも、そうなんだな?」

「うん…」

隼翔は大きな溜息をついた。

「ごめん… 澪ちゃんは何も知らないから、怒らないでね?」

隼翔は分かったと言って、それ以上その話には触れなかった。