幼馴染はどこまでも俺様過保護


miu-la-umiという名前は、私と母を表したもの。

母の名前は美海(みう)、母はカルフォルニアはロサンゼルスで生まれたらしく、アメリカの国籍も持っていた。そして母と私ふたりに入っている海を使ったものなのだ。

写真の中の母の胸にワイヤーで作った音符のブローチが合った。とても可愛くて母のお気に入りだったのか、他の母の写真にも写っていた。

何度か雑貨屋や、アクセサリーショップを回って探してみたが、同じような物が見つからず、自分で作ってみたら結構楽しかった。母の思い出の無い私にとって、アクセサリーを作ることが、母と私の唯一の繋がりの様で、それ以来作るようになった。

「再来月行われるパーティで、ネットショップmiu-la-umiを立ち上げる事を発表する。だからそれ迄に蒼海には商品を作ってもらう。出来るだけ多く」

「え?そんなに早く?」

「ああ、グズグズしてられないからな!あの女が今度はどんな手に出てくるか分からない」

どんな手に出てくるか分からないっか…

あの女は借金をしていると言っていた。もし、ヤミ金とかヤバイところから借りていたら… 

儲け話を持ち込んだ人がそこの人達だったら…

「………」

「それから、その時に俺の婚約発表もする」