ヒロイン返上!!

そしてそのまま消えると、
女子達は止めていた息を吐き出した。




「はぁ…、心臓飛び出るかと思った。」


「目の保養になるわ〜。」


「心の中で拝んじゃったよ!ありがたや〜って。」



各々の感想を言っている。

私は心の中で溜息を吐いた。



”あれ”のどこがいいのよ。


小さい頃から見てきているからか、ありがたさというものを全く感じない。




「……、」


「顔に出てる。隠しなさい。」




涼の呆れた視線を無視して表情は変えない。


でも思ってることを口に出すと学校中の女子を敵に回すことになる。




「それだけは避けたい。」


「でもクラスの人にはバレてるかもね。」


「別にいいの。」


「まぁ幼馴染ってポジションなのにイジメられてないだけ感謝しときな。」


「……なんでよ。」




そう。私と奏也は幼馴染というもので。


少女漫画だと、
みんなが憧れる関係の上位に確実にランクインすると思う。


超がつく程の少女漫画好きの私としては周りから羨ましがられるのはわかる。
でもわかるってだけ。



なんたって、私は………、




「禁断の恋がしたい。」


「はいはい、それ聞き飽きた。」




〝先生と生徒〟のような禁断の恋。


私はそれが大好きなわけで。


家にはそれの恋愛ものばかり。



しかし問題が一つある。




それは………、




「席につけ。窓閉めろ。」




担任のような頭が爽やかな先生しかこの学校にはいないということ。


つまり、



イケメンがいないのだ。