「俺のこと好きならキスしたくない?」 「……好きじゃないとキスしないもん」 「え、いや……じゃあ、キスしようよ」 誰とでもいいんだ、きっと。 そう思ったら、本気で八乙女のことを好きになったわたしが馬鹿みたいで……悲しくなった。 だから、もう。 わざと強がったようなフリをして、睨みつけることしかできなかった。 「今の八乙女は大嫌い。 そんな人とキスなんて出来ないわ」 今すぐにでも溢れてしまいそうになる涙をグッと堪えることに必死で。