同じ名前の彼と私





「悪い。部活前なのに」


「いーって。なに?」


「あー……。俺、西野のこと好きなんだ。

付き合ってくれませんか?」



突然の告白に、固まるしかできない私。


登坂は真剣な瞳で、私から少しも視線を外そうとしない。


(断らなきゃ、私は陽介が好きだもん)



「ご、ごめんなさい…、えっと…私」


「分かってるよ。真木のこと好きなんでしょ?」



そこまでバレていたのか、と2回目のフリーズを起こす。