男で遊ぶのは好きだ。


だってほんとに楽しいから。


男が自分に恋をする瞬間。


男が自分はこの人と両想いかもと勘違いをする瞬間。


告白される瞬間。


キスする瞬間。


そしてそれらの過程を歩んできた男を


捨てる瞬間------


「まったく、どうやったらこんなゆがんだ人間になれることやら」


雪乃はあきれたように笑う。


「たまには、本気で好きになる人とかいないの?」


「好きになる人ねえ……いない」


「言うと思った。でも、いつまでも遊んでるままじゃ、本当の彼氏作れないよ?」


「彼氏なら何人もいるしー」


「はいはい」


残念ながら今のところ彼氏には困っていない。