「はー⋯⋯助かった。ありがとう。」
「⋯?⋯あっ⋯はい⋯」
あれ
スルーされた⋯⋯?
それとも小声だったから聞こえなかったのかな。
「いきなり連れてきちゃって悪かったね
それ言いたかっただけから・・・。
あ、俺1年3組の担任で数学を教えてるんで、またどこかであったらよろしく
じゃあ────」
そう言い終わると手を広げてこちらを見てからあわてて部屋を出て行った。
1年⋯⋯3組⋯数学科の先生か⋯
3組⋯⋯
ん!?
私のクラスじゃん!!
そう言えば咲、あの人が担任のような事言ってた気が⋯。
どうしよう。鷹原さ...じゃなくて、先生に言いそびれてしまった。
私が同じクラスにいたらかなり気まずいよね・・・?
これからずっと顔を合わせなくちゃいけないなんて────
お互い耐えられるのかな⋯。