――カランカラン♪
ドアが爽やかな音をたてて開く。
ピンチだったあたしからしたら……グッドタイミング。
「いらっしゃいませー」
救世主のお客様を、あたしは笑顔100%で迎えた。
入ってきたのは、あたしと同級生くらいの女の子。
……アジアンビューティーという言葉がぴったりな彼女。(ニックネームはアジアンちゃんに決定)
肩まで伸ばした綺麗な黒髪をなびかせて、こちらへ向かって来ている。
……ん?
向かって来てる?
「琥侑くぅーん!」
アジアンちゃんは高めの声でそう言い、琥侑に飛びついた。
「っ!?」
アジアンちゃんの大胆な行動に、開いた口が塞がらないあたし。
な、何してんのよー!?


