琥侑が女の子と歩いていた事が嫌だったり、
追いかけて来てくれた事が嬉しかったり、
それじゃ……まるでアタシ……
「おい‼」
「なっ、なに急に!?」
琥侑が興奮気味にあたしの膝を凝視する。
「お前血出てんぞ!?」
琥侑の言葉にあたしは、「あっ……」と言葉をこぼし血が出ている膝を手で覆った。
「大丈夫、見た目より痛くないから」
「大丈夫じゃねーよ‼ちょっ……ココで待ってろ」
一方的にそう言うと、走って何処かに行ってしまった琥侑。
残されたあたしは、状況が掴めずただポカンと口を開けて琥侑の後ろ姿を見ていた。
「何なのよアイツは……」
こんな大怪我(そこまでじゃないけど)してる人置いて、いったいどこ行くってのよ……。
途方にくれたあたしは、道の端っこにしゃがんだ。
とりあえず、琥侑を待ってみよう……


