だから、お前はほっとけねぇんだよ


「っ‼」


琥侑は強い力であたしの両肩を握った。



「別に……今言った通りだよ」



変な音をたてる心臓の音を聞きながら、あたしは平常心を装う。



「お前……わかってんのかよ。別れるってことは俺らもう会える保障なんて無くなるって事なんだぞ?」



……琥侑の両手が小刻みに震えていることが、自分の肩から嫌でも伝わってくる。

あたしはギュッと目を閉じた。



「わかってないのは琥侑の方じゃんっ!」


「……どういう意味だよ」



そっと目を開けて、今にも壊れそうなもろい表情の琥侑にあたしは言い放つ。



「そんなの、聞かなくても気づいてるでしょ……?」



自分の気持ちの異変……

ダレよりも早く気づいたのは琥侑でしょう?



「っ……とにかく

俺はそんなの認めねー‼」



そう叫んだ琥侑は、家へと続く扉へ消えて行った。