その日の放課後、あたしはある場所へと足を運んだ。
琥侑の家、『La chérie(ラ・シェリエ)』に……。
「すぅー、はぁ……」
『La chérie(ラ・シェリエ)』からちょうど死角になっている所で大きく深呼吸。
っよし。
心の中で呟いて、『La chérie(ラ・シェリエ)』へと歩き出した。
――カランカラン♪
いつものように爽やかな音をたてて、重たいドアを開く。
そして暗かった外とは対照に、優しいオレンジの照明があたしを包んだ。
「いらっしゃいま……
って、あれ?ヒメちゃんじゃない!」
素晴らしい営業スマイルであたしを出迎えてくれたのは、数ヶ月ぶりの理英子さん。
前と全然変わらず、やっぱりパワフルで元気そう。
「久しぶりじゃなーい!元気だったぁ?」
「はい、理英子さんも元気そうでなによりです」
ニコニコと満面の笑みの理英子さんにつられて、あたしも思わず笑みがこぼれる。
「で?今日はどうしたの?」
「あ、はい……えと」
“琥侑は今どこに居ますか?”と聞こうとした時……。


