「あれ?」
お守り売り場に着いたとき、思わずあたしは首を傾げた。
「何か恋愛のお守りしかなくない?」
あたしはそっぽを向いてる琥侑のブレザーの裾を掴みツンツンと引っ張った。
「あ?……ホントだ」
「どーゆー事なんだろ……」
「君ら修学旅行生?」
顔を見合わせて不思議がっていると、店番をしていた巫女さんが話しかけてきた。
「あ……はい」
「ちゃんとガイドブックとか見てきた?ここ、恋愛成就の神様で有名なんだけど……」
えー‼
そうだったの!?
「……にしてもお兄さんえらい格好良いねー」
「……どうも」
目をキラキラさせて琥侑を見る巫女さんを、琥侑は軽くかわす。
「よし、二人に良い事教えたげる‼」
……ん?何?
「ここで買ったお守りを交換したカップルは永遠に幸せになれるんだよ」


