「つ、着いたぁ‼」
さすが穴場だけあって人数は少なく、修学旅行生はあたしたちしかいなかった。
穴場とか言うからボロ神社かと思いきや、意外にも綺麗で風情あるかんじの神社だ。
「や、やっとかよ……」
感動しているあたしの横で、まだぜいぜいいってるおじーちゃんな琥侑。
そんな琥侑をお構いなしに、あたしは再び腕を引っ張る。
「琥侑!早くお参りしようよ‼」
「ちょ……お前どんだけだよ」
「どんだけもないから!早く早く‼」
そしてあたしたちは神社の前へ。
あたしは財布からせっせと5円玉を探していると、琥侑が財布の中から500円玉を出しやがった。
んな゙……
「なぜに500円!?普通5円玉じゃないの!?」
大声を上げるあたしに、琥侑は顔を歪める。
「はぁー?500円も5円も別に大差ないだろ」


