だから、お前はほっとけねぇんだよ


―――――
―――


「……なァ」



ぜいぜいと荒い息の琥侑はあたしを見上げる。



「……なに?」



グルンと勢い良く不機嫌なあたしは振り返った。



あれから循環バスに揺られて着いた場所。

それは…



「何でこんなに神社遠いんだよ‼」



……琥侑がそう言うのも無理ない。


もうせいぜい100段は昇ったっていうのに、まだ目的地が見えない。

しかも移動時間も40分とかなり長かったこともあるので、この段数は心底キツイ。




「なあ、マジであるのかよこの神社」


「もーブツブツ言わずにさっさと歩く‼ほら」



あたしはバテる琥侑の腕を引っ張り、神社を目指す。


そしてあたしもそろそろ限界が近づいてきた頃、やっと頂上が見えた。