「で、さっきの話の続きだけど」
ゆっちたちが小さくなっていくのをジッと見つめていると、突然琥侑がそう言った。
「……へ?」
さっきの話、って何よ。
あたしはムッと顔をしかめる。
「ほら、担任の話聞いてる時言ってた……」
琥侑の言葉と共に、さっきの恥ずかしいあたしの発言がフラッシュバックされた。
『こ、琥侑と一緒だからだよ‼』
「あ、あー……アレですか」
あたしは照れ隠しに頭を掻いた。
「なぁ……」
そう言った琥侑は、まっすぐあたしを見つめていた。
「……なに?」
京都の道端のど真ん中、あたしたちは行き交う人々に逆らって立ち止まっている。
こんなに人が沢山いるって言うのに……何だか不思議。
「あの言葉って本心なワケ?」
……まるで二人きりになったみたいに、周りの音が聞こえなかった。


