「てんちゃん‼」
スパコーンと良い音をたてて、てんちゃんは背後から叩かれた。
あたしはさらに驚いて、後ろを振り返る。
「んな゙ッ!?」
……驚くのも当然。
そこにいたのは、はぐれたはずのゆっちカップル。
そして何故かがっくんまでもいる。
「ごめん姫瑚、コイツありえないほどバカで」
「いや良いんだけど……」
みんな何でココにいるわけ?
……なんて聞いて良いものかも分からず、あたしは語尾を濁す。
「ていうか、お前らなんでココにいるわけ?」
琥侑の言葉に皆が言葉に迷っている中、ただ一人だけピクリとこめかみを動かした人が。
「貴様が姫瑚を茂みに連れて行くからだろー‼」
キーッと興奮しまくって地団太を踏むてんちゃん。
その様子にあたしはギョッと目を丸くした。


