「ストーーーップ‼‼」
大声とともに、ガサガサッと荒い音をたてて茂みから黒い物影。
それは…
「っな……てんちゃん!?」
突如、黒いオーラで包まれたてんちゃんが現れた。
「ど、どうしてココに……」
あまりに突然の出来事にあたしは驚きを隠せない。
さすがの琥侑も驚いたようで、いつもより目を見開いててんちゃんを凝視している。
「どうもこうもなーい!そいつから離れろー‼」
「っわぁ!」
物凄い速さであたし達に接近してきたてんちゃんは、ベリッと琥侑からあたしを剥がす。
「お前、姫瑚に何しようとしてたんだー‼‼」
物凄い剣幕で琥侑に息巻くてんちゃんは、心底恐ろしい。
な、何が起こってんの!?
何でてんちゃんがココにいんの!?


