「遅刻魔には言われたくないわよ……」
力なくボソボソと呟いて、琥侑の隣に置いてあるパイプイスに座った。
「誰が遅刻魔だって?」
「アンタに決まってんじゃん‼」
「はあっ!?な……」
――ドサッ
目の前に現れたのはA4紙の山。
山の後ろには、やけに笑顔の担任。
「お前らの初仕事だ」
このA4の紙たちを放課後、ホッチキスでとめて資料を作る。
……クラスで使うモノ作るのって担任の役目じゃないの?
きっと琥侑はさっさと帰っちゃってあたし1人、ポツンとやらなきゃいけない。
あたしはそう確信し、覚悟を決めた。


