――コンコンッ ノックの音が聞こえたので、テレビを消した。 「はーい?」 あたしは不思議に思って首を傾げた。 最初に莉那さんが部屋に入ったとき、ノックもしないで入ってきてたから。 ……もしかして 莉那さんじゃないのかな? そう思っていると、ゆっくりふすまが開く。 まるでスローモーションのように、その時間がやけに長く感じた。 「……ぁ」 現れたのは……琥侑。