眠気が覚めて、意識がハッキリしてきて気付いた。
きっとすごい大雨なんだって分かるくらい、外の雨音が激しい。
時折光る雷は結構近いところで鳴っている。
「ぁの、何かスゴイ大雨降ってませんか?」
あたしは不安を胸に抱きながら、恐る恐る莉那さんに聞いた。
「んーだって大雨洪水警報出ちゃってるし」
「……はい?」
“大雨洪水警報”?
「え……?あの、電車とかは?」
「何かどっかで土砂崩れしてストップしてる」
サラッと答える莉那さんに、あたしはあんぐりと口を開けた。
えー!?
あたし帰れないじゃーん‼
「ヒメちゃん心配しなくて大丈夫だよ」


