「……なあ」
先に声を出したのは琥侑。
琥侑は横目で、あたしの服装をチラッと見た。
「お前、着替えねーの?」
「え?」
視線を下ろしているからか、目を伏せて睫毛が頬に影を作っている琥侑。
その姿、息を呑むほど……綺麗だ。
「い、今から……着替える」
高鳴る鼓動はひどくなる。
それは、体全体が脈打ってるんじゃないかと思うほどの大きさ。
……1日ぶりに見る琥侑は、どうもあたしには刺激が強すぎるみたい。
「あそ、じゃあ早く着替えれば」
琥侑は素っ気無くそう言うとクルッと回れ右をして、さっさとカウンターの方へ行ってしまった。
……え?


