だから、お前はほっとけねぇんだよ


「っ……別にお前には関係ねー」



俺がぶっきらぼうにそう言うと、パラソルの下に乱暴に座った。



「俺は、姫瑚が好きだ」


「っ……!?」



視線を逸らしている俺にも、こいつがどれだけ真剣なのかが伝わってくる。



「……だから何なんだよ」



俺はゆっくりと視線を上げ、天野を強く睨んだ。



「お前に姫瑚は絶対渡さねぇから」



天野の声が、海の中へと消えてゆく。

俺は黙ったまま、少し俯いた。



「……話はそれだけだから」



それだけ言うと俺のもとを離れ、人込みの中へと消えて行く天野。



「っくそ……」



低くそう呟いた俺は、強く砂浜を殴った。