『・“妖精の再来”の翌夜、エルフ2度目の襲来。ヒューマンは対抗できず、いくつかの建物は破損。宿屋、酒場などの場所は多く人が集まっていたため、集中的に狙われたと思われる。それらの建物では内装も破壊された。
現在、セルティカ国民に避難命令が出されている。殆どの国民が城塞に避難している模様。
・逃げ遅れた国民の誘導を率先して行っていた、カムルレニティス・ラ・レテ・セルティカ様、被魔法により御逝去。目撃者からの情報によると、花売りの少女をお庇いになったらしい。
・またこの影響で、セルティカ家の後継が居なくなったことになり、オルカイトルムネ国王は第一王女アムネシアスムリィ様に王位継承権を認めなさった。
国王が御崩御された場合王家の血筋が途絶え、混乱を招くことになるため、アムネシアスムリィ様を捜索することを決定された模様(反対に、今まで捜索願を出されていなかったことが甚だ不可解であるのだが)。
・そのため、現在、元より捜索願を出していたルクムエルク家(こちらが先に出していたのかも私には良く分からないが)とセルティカ家の間で衝突が起こっている。
この両勢力の小競り合いにより、肝心の監視は手薄に。殆ど皆無と言っても過言ではない(このような状態で捜査が進むと私には思えない)。
もしやルクムエルク家はずっと虎視眈々とセルティカ家―――王家に反旗を翻そうとしていたのではないかと、私はそう考えるが、あくまで推測の域を出ない。』
「・・・うそ、」
最初に零れたのはその言葉だった。
どれも衝撃的な内容ではあった。街に、そして宿に人がいない理由も、その中がこれ程悲惨な状態になっている理由も、わかった。


