そう言って微笑んでみせると、メルレアは驚きというよりも戸惑うように目を泳がせた。
だから私は、また口を開く。
「隣にいたいって気持ち、凄く良くわかるから。
・・・好きな、人の」
―――思い浮かぶのは、
輝く深紫を細めて、私を―――私だけを見つめて。
いつだって私を1番に助けてくれて。
私を抱いて、軽々と闇夜を翔ける。
あの少年のこと。
ああ、そっか・・・
私は、ヘリオトロープが、
好きなんだ。
それはあまりにもすとんと私の胸に落ち着いて、嵌った。
動きを止めた私を訝しげに見つめる藍色の瞳に気がついて、私は身じろぎする。
「・・・ねえ、メルレア。実はね、私、自分の持っている“力”が何なのか、わからないの。」
でも。と、私は呟く。
「約束する。もし私の力があなたの必要とする力だったとしたら、私はすぐにあなたの元へ飛んでくるから。
あなたの恋が、想いが間違ってなんかなかったって、証明してみせるから。
・・・きっと私は、このセカイを変えてみせるから・・・!」
だから、信じて、と。
この、確証の無い約束を。
信じてほしい―――と。
そう彼女の手を握って囁いたとき、ぱぁっと繋がった2人の手のひらの間から眩い光が溢れた。
夜闇に、目を潰すほどの光が一瞬爆発して、思わず目を閉じる。
次に恐る恐る瞼を開けた時には、それはまるで夢だったかのように霧散していた。
ただ手のひらに残った確かな熱だけが、私にさっきの光は気のせいなんかではないのだと、そう告げている。


