「ごめんなさい、詳しいことは話せないけれど、あの子の目的は、あなたの“力”なのよ」
「ちか、ら・・・?でも私、力なんて無い、だから、こうして隠して生きてきたのに!」
「違うわ、アムネシア。あなたが言っているのはBoostのことでしょうけれど・・・そうじゃ、ないの」
母様が静かに告げたその言葉に、私は全身を微かに震わせた。
それは・・・母様にあった時から、なんとなくわかっていた。
羽は無いけれど。銀に輝く髪、黄金の瞳、たっぷりとしたアザレアピンクから時折覗く尖った耳は―――
ということは、その娘である私もその血を引いている・・・
異色の瞳も、Boostが使えないのも、つまりは、そういうことで。
怖くて口には、出せない。出してしまえば、自分が信じていた自分の存在が、ばらばらと崩れ落ちてしまうような気がするから。
だから、私はその問いは、口にしない。
「・・・私には、何か違う“力”が、ある?でも、私そんな力、使ったこと、ない」
「それは、あなたの“力”は、封印されているからよ」
「封印?」
「そう。あなたの“力”を狙う人たちが沢山現れるのは、わかっていたから。
その力がなければ、あなたが狙われることは無いと思ったのよ。
でも・・・ずっとは、無理だったわ。その封印は、今日で期限切れなの。
だから、“あの子”は今日、あなたを迎えに来る。力を得た、あなたを。あの子はずっと、ずっと前から、あなたのその力を狙っていたから・・・」


