何で、そんなことが可能なわけ?

何で、入れ替わる必要が?

私の頭の中は疑問で埋め尽くされた。

「待って、どういうこと?」

とにかく、疑問をぶつけた。

「こういうこと。」

なんだよ

もっと細かく説明しろ・・。

湖坂は不敵な笑みを浮かべた。

「お前も、隠してることあるだろ?」
「あんた以上のものは無い。」
私はきっぱり答えた。
「今日は十分に見せてもらって、確信した。」

湖坂はカウンターの椅子に腰を掛けた。

「神崎翼、中学二年生。

性格、声、人を自在に操ることができる。

言うなら、人をだます達人、ペテン師だな。

兄貴が言うのも分かる。」

湖坂の口からはスラスラと言葉が出てくる。

気持ち悪っ・・。

「また、責任感が異常に強く人に頼ることをしない。

これは人への不信感からか?

そして何より、

命中率が最高に高い。

百発百中のスナイパー。」

言い終わると湖坂は私に目線を移す。

私は驚きが隠せないでいた。

「何で、知ってるの?

誰にも言ったことがないのに・・。

まあいい。それがどうかしたの?」

さっきから疑問しか出てこない。

「てめぇの力が必要だ。俺達と組まないか?」