頭をかかえるわたしを見て、楽しそうに笑いながらそう言ったみっちゃんを睨む。
確かにわたしは下手で、みっちゃんは物凄く歌上手いけど!
笑うことないじゃん。
本当に一大事なんだもん。
『私の歌聞いたら、みんな気絶する』
『そこまではいかないわよ…多分』
『フォローになってない‼︎』
カラオケかー…。
カラオケ以外なら、少しは楽しかったと思うんだけどな。
これは、確実にみっちゃんの影決定だな。
『行くんだから、ちゃんと参加しなさいよ?』
『無理‼︎ そんなの出来ない自信しかない』
ふふん、と胸を張ってそう言うと、みっちゃんから頭に平手打ちをもらう。
『……地味に痛いんだよ、みっちゃん』
『自慢する事じゃないでしょう?』
全く…とでも言いそうな勢いでそう言ってため息をついたみっちゃんを見て、昔2人で行ったカラオケを思い出す。
……私が下手すぎて、みっちゃんちょっとヤバかったんだよね。
ほら、音痴の人って少しは音程取れるっていうでしょ?
だから、私はそんな人たちは音痴だとは思わないんだよね。
絶対、私こそ自他認める正真正銘の音痴だと言える自信があります。



