……ん?
湊さん、今美味しいって言った?
思わず下げていた顔を上げると、私を見ていた湊さんがクスッと笑う。
『あの、湊さん…⁇』
『もう遅いし、送ってくよ。
家も近いしね?』
サラッとそう言って、優しい笑みを浮かべた湊さんに頷こうとして固まる。
…でも、湊さんに迷惑だよね?
確か今、湊さん一人暮らしだったはずだし。
隣どうしっていっても、湊さんの実家が隣ってことだし。
『湊さん、大丈夫ですよ?
ここから近いので』
そうだよ、やっぱり迷惑だよね!
1人で納得して、湊さんに笑みを向けて断る。
…まぁ、近いかと言えば頷けないけど、1人で歩けない距離でもないし。
『いや、でも…やっぱり僕が送るよ?』
一瞬言葉を濁らせた湊さんが、私に向かってそう言う。
んー…迷いどころだよね?
湊さんに迷惑はかけられないけど、ここまで送ってくれるって言ってくれてるし、断りすぎるのも失礼だと思うし…。



