鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!




『……そう。

なら、もう風花に近づくのはやめてくれないかしら?』



俺の返事を見た水門は、呆れたようにため息をついてからそう言った。




『……無理』





もう近づかないなんて無理だろ。

やっと、謝る決心ついたんだから。



決心がついた時には、勝手に嫉妬して、振り向かせるとか言って避けた自分のガキさに呆れた。




『あんたが風花の近くにいたら、風花が傷つくのよ。


もう、泣いている風花なんて、見たくないの』


泣いているってなんだよ。
俺が、真白を泣かせた…?



『お願いだから…これ以上、風花を傷つけないで』



水門のその言葉に、何かが打たれるような衝撃を感じた。


俺が、真白を傷つけてるなら、水門の言う通り、近づかない方がいいのか…?



…でも、それじゃあ何も変わらない。


文化祭の時の理由も、ちゃんと納得してもらった気がしない。

謝って許してくれたような感じだったから。





今度はちゃんと、理由もつけて、自分の気持ちを隠さずに。



そう…真白に謝ろうと思っている。



『……水門。やっぱり、お前の言う事は聞けない』



『なんで……っ』


『俺、真白が好きだから』