『……こんなものだな。
質問ある?』
一通り教えてくれた斎藤君が、私を見て言った言葉に首を横に振る。
初めてだから、分からない事だらけだったんだけど…。
斎藤君が、わかりやすく説明してくれたから、質問するようなことなくなったんだよ?
ちょっとだけ見直しました。斎藤君。
『……ドジるなよ』
首を横に振った私を見て、その言葉と共に鼻で笑った斎藤君に、一瞬だけ頬の筋肉が引きつる。
前言撤回します!
こんな奴がかっこいいなんて、絶対あり得ない‼︎
『風花ー、ちょっと手伝ってくれる?』
キッと斎藤君を睨みつけたと同時に、湊さんに呼ばれ、元気良く返事をしてから湊さんのところに向かう。
『風花、料理できるよね?』
『ひ、ひと通りなら…』
私の言葉に、良かった…と笑みを浮かべた湊さんは、どこから取り出したのか、結構な量の紙の束を私に差し出す。
『いきなりで悪いけど…それ、メニューのレシピだから、見ながら作ってくれないかな?』
……湊さんにお願いされて、断れるわけないじゃないですか。



