『じゃあ、頑張れよ』
『誰のせいで時間がなくなったと思ってるの!』
『……さぁ?』
『なっ…じゃなくて…! じゃあ、明日ね斎藤君!』
またまた乗せられそうになるのを抑えて、斎藤君の背中を押して調理室から追い出す。
……いつのにか、普通に話してたや。
やっぱり、斎藤君と話すのはみっちゃんや葵と話すのとはちょっと違う…。
こう…ドキドキするっていうか…未だに緊張するし固まるし。
前までどうやって話してたっけ? なんて考えてしまう。
『……染まりすぎじゃない? 私』
夢見たら、傷つくはずなのに。
斎藤君は馬鹿だよね。
あんな事されたら、誰だって勘違いするに決まってるのに。
『斎藤君こそ、鈍感君じゃん』
私のこと鈍感ちゃんとか言い始めた人に見て欲しいよ、本当。
本物の鈍感はあんな奴ですよって。
『出来たことだし…後少しがんばろ!』
まぁ、でも。
明日の事を考えるだけで、やる気が出てくる私も同じで。
諦めが悪くてほんと馬鹿だね。



