『同じバイトなんだな⁇ 昴』
『……うるせえよ』
あらら…中嶋君まだニヤケてるし、斎藤君いじられ過ぎて拗ねてるけど。
好い加減、他の席にも行かなきゃいけないから、早く注文して欲しいんだけど…。
斎藤君になら言える。
けど、斎藤君はちゃっかり注文してたし。
ここはみっちゃんに任せるしかないよね‼︎
チラッと視線を向けた私を見たみっちゃんは、通じたのか、軽く頷いて中嶋君の肩をつつく。
『南、どうかした?』
『早く注文してくれないかしら⁇
じゃなきゃ、他の所行けないの』
嬉しそうに振り返った中嶋君に、絶対零度の眼差しでそう返したみっちゃんを見て、背中に冷や汗が流れる。
もしかすると、この前みっちゃんが奥手すぎるって言ってたのは、中嶋君がコレを恐れてるからなんじゃ…?
いや、見当違いも素晴らしいんだけど…。
みっちゃんが怒ると怖い事を身を持って知っているのかもしれない。
それなら確かに、みっちゃんが何か言いそうな…特に、変態なんて叫びながら叩かれそうな事なんて言えるはずないか。



