『あ、南と風花。
お前ら2人そろそろ休憩時間の時間だから、抜けて良いぞ!』
そんな祐希君の言葉に甘えて、みっちゃんと2人メイド喫茶から少しの間解放される。
『さっきの、湊さん達よね?
顔赤くなってたけど、どうかしたの?』
『別に、なんでもないよー』
ただ物凄く圭さんにからかわれただけだし‼︎
ちょっと根に持ってるんだからね⁉︎
バイトの時に仕返ししようなんて考え、当たり前のように頭の中にありますから!
『風花、1組行ってもいいかしら?』
『勿論‼︎
みっちゃんは速く中嶋君に会いたいんだね〜♪』
私の言葉に顔を赤くしたみっちゃんが反論する言葉なんて、当然のように聞こえません。
『いらっしゃいませ』
入った瞬間かけられた声に、いらっしゃいました〜なんて心の中で返事しながら案内された席に座る。
『指名、勝手にしたから』
『もはや早業だよ。
尊敬に値するよ、みっちゃん』
私のボケをみっちゃんが軽くあしらったのと同時に、聞き覚えのある声が聞こえてきて顔を上げる。
『ご指名ありがとうございます。真翔です』
『……昴です』
ワザとらしく演技のかかったセリフでそう言った中嶋君と、慣れない敬語を使う斎藤君に思わず笑みがこぼれる。
それにしても、2人とも似合いすぎてて凄いよ⁇
周りの女の子達の視線がすごいもん。
……男の視線はきっとみっちゃんに向けられてるのを祈ってもいいよね?



