『斎藤君達は自習なの?』


『……ああ』



『ならさ、文化祭の準備の話聞かせて?』



斎藤君のホスト姿見てみたい、なんて言った真白を見て、わざとらしくため息をついて見せる。



そんな俺に首をかしげる真白は、この際無視だ。



『お前、やっぱ鈍感』

『私⁉︎

よく言われるけど、違うんだってば!』


そんな台詞、他の男に言ってみろよ。

大概が勘違いするだろ、普通。



『お前、メイド服着るんだろ?』


『うん。
斎藤君なら、馬子にも衣装と言われそう…』




馬子にも衣装と言った俺を頭の中で想像したのか、苦笑いを浮かべた真白に、頭の中でメイド姿の真白を想像してみる。



……あー、ダメだな。



絶対似合う。
そんなので接客したら、確実に変な少女漫画みたいな展開になる気しかしない。



しかも、それを助けるのは俺じゃなくて祐希だろ?



メイド服強制だとしてもこいつは裏方決定。
誰か脅してでも裏方にしてやろうか?