最後に葵に手を振って家の中に駆け込むようにして入る。


…葵って本当、いいやつ。


何で斎藤君なんか好きになっちゃったのかな…⁇



葵は、私の事が好きだって言ってくれてるのに。


恋愛なんて、何もかも、うまくいかない。
両思いだったみっちゃん達は稀に見る偶然だったのかな⁇


あ…でも、飛鳥ちゃんは斎藤君が好きだから、斎藤君達も両思いなのか。



叶わないのは、私と葵だけ…か。




『……私の馬鹿…』



今日は楽しかったのに。
頭の中に、葵じゃなくて斎藤君が思い浮かんでくる私は、結構な馬鹿だと思う。



『恋愛なんて、難しすぎる‼︎』



頭を勢いよくかきながら叫んでみるも、当たり前のように返事はなく、1人の家に響いただけだった。



あー…こんなの、私らしく無いよね?
うん! 元気なのが私の取り柄だってみっちゃんに言われたんだし!


深く考えても仕方ない‼︎