母親の役目だと思われてしまうのも、きっと触れ合う回数が増えないからじゃないのか。


「求めてくれたら応じるのに…」


私の初めては厚哉にあげた。
さすがにキスだけは別の人だったけど、それ以外の初めての相手は厚哉なのに。



「コラ。起きろ」


耳元で囁いても無理。
私の声は厚哉には届かないんだ……。



「風邪、引かないでよね…」


しゃがみ込んで頬にキスする。
疲れてる彼の助けになりたいと、しみじみ思い詰めた夜だ……。