「あの!」


自分より低いその人の肩をがっちりと掴んでいた。


「は、え・・・?」

「やっぱり、あの・・・今朝・・・会いましたよね?」

「あ、ああ・・・ぶつかったときの?はい、そうですが・・・なんですか?」


この人、反応からして私のこと知らないよね。
さっきの響いていた会話も納得がいく!


「お前、知らないの?」


後ろにいた友人がこそっと言っていた。
なんて言ったかはわからなかったけど、きっと私の説明だと思う。


「はぁ?こんな人が?」


こそこそ話が終わり、ぶつかった人は私を見ていた。
ちょっと、知らないって傷付く・・・かも。