別に一輝君のためにじゃないから、と意味が分からない言い訳をしながら、家に戻っていた。
「ただいま~」
「あら、今日は遅かったわね?」
「ごめんなさい。本屋行ってた」
この人は私の兄のお嫁さん。
つまり、おばさんにあたる人。
私と兄はずいぶんと離れており、ちょっと変な感じはする。
「あら、しずちゃん。彼氏できたの?」
「!!??ななな、なんで・・・」
「だって、本に書いてあるもの」
おばさんはクスクスと笑いながら、「ご飯出来たから食べましょう」と言った。
おばさんは料理がうまくて、その上、勉強だって私以上できる。
すごく、憧れる。
「ん、おかえり。しず」
「あんちゃん!ただいま~」
これが私の兄。
因みにあんちゃんと言っているのは家だけだから大丈夫!(なにがだろう・・・)
兄はエリート大学卒ですんごく頭もよくて、そしてイケメン!理想のあんちゃんだよ~。
一回、部屋に戻って部屋着に着替えて、また下に戻ってご飯を食べる。
これがいつものこと。


