「高校何て行かない。絶対」

そう言って駄々をこねるあたし。

初めまして。

遠山優凛(トオヤマユウリ)です。

「なら条件がある」

「条件?」

なんだし……条件って……。

「高校は行かなくっていいから来月デビュー予定の男子アイドルの作詞作曲を担当してほしい」

「あんな事があって? それでも曲を作れと?」

音楽は好きだ。

だけどあれだってまだ何日も経ってないのに……。

「無理を言ってるのは分かってる。それでもお前しかいないんだ」

そう言って頭を下げる父さん。

「……まぁ高校行くよりかはましか……」

あたしは「いいよ」っと言った。

この時の父さんの顔はすごい嬉しそうな顔をしていた。

「ありがとう!! じゃぁ荷造りをしてくれ!!」

……は???

「何で??」

普通疑問に思うよな。

思わない方がおかしい。

「そのアイドル達と共同生活をしてもらうからだ」

はぁぁぁぁぁ!!??

「聞いてないし!!??」

「言ったら断るだろ?」

そりゃぁそうだけど!!??

「やるって言ったからしょうがないけどさぁ……」

「住所とか後でメールで送るから!! それじゃぁお願いね!!」

そう言って部屋からでた父さん。

本当いつ見ても騒がしい人……。

「……荷造りしちゃいますか」

この日は荷造りをして終わった。