「...あんたは母さんのガンのこと知ってたのか? それで、なんで俺らに言わなかったんだ?」 れおちんが、膝の上で掌を強く握りしめる姿が視界に入る。 お父さんは、知ってたんだ...れおちんのお母さんがガンのことを。 「麻耶に〝絶対に言わないで〟って何度も言われた。子供達が見てないところで苦しんでいたのも見てきた」 「...っ」 れおちん......歯食いしばってる。 ...辛いに決まってる。 ゆっくりと、強く握りしめている拳に手を伸ばす。