思い当たることが何もなくて少し戸惑っていると、さっきの男の子が私の手からパイプ椅子を持った。 「俺が運んでおくから行ってこいよ」 「え、これだけならそんなに時間掛からないし…… 運んでからで大丈夫だよ?」 「遠慮しなくていいから、な?」 「うん…、じゃあお願いするね。でも、今度何かあったら代わりにやらせてね!」 笑みと共にお礼を言う。 ちょっと申し訳なさを感じつつも、私は生徒会室へ向かった。 ***