ナンパボーイズ






売店から買ったジャムパンを教室で食べ終ったころ、机のうえで私のケータイが鳴った。

(……あっ!)

「メール?」

向かいの席で、唇にグロスを塗っていた梨々香も電話に気づいた。

「う?うん、まぁ…」

「それにしてもさ、あんたそろそろスマホに替えたら?ガラケーってどうなの?」

「いや、私そーいうのよく分かんないし、メールと電話できればいいから。…………そ、それよりちょっとゴメン、二組の友だちに呼ばれちゃって…」

「……ふーん、そうなんだ」

なんか"怪しい"って顔の梨々香をおいて、ケータイを握りしめ、そわそわ席を立った。

やばい!また顔に出ちゃったかな!?
もう、雪ったら!