すると缶は、思った以上に勢いよく飛んで、なんと道路の向かい側に止まってた、単車のミラーにぶつかった。
カンッッ!っと乾いた音が辺りに響いて、ビクッと震えたけど、幸いだれも見ていない。
単車の持ち主は離れてるみたい。
(うわ、なんてミラクル!)
「危なっ!……セーフ」
そそくさ立ち去ろうとしたその時、背後で不穏な空気を察知した。
「……"セーフ"じゃねーよ!当たってんだろーが!」
「何してくれんだよ!?」
不機嫌を露にした声でそう怒鳴られ、今度こそ心臓が縮みあがった。
走って逃げたかったけど、あいにくマラソンは大の苦手。
恐る恐る振りむくと、そこにいたのは他校の男子。
パンツが見えるくらいズボンを腰履きして、髪はともに金髪で、眉は針金のように細いふたり組が、眉間にシワをよせ睨んでいる。

