ナンパボーイズ



そう言われて、心臓が飛び出るんじゃないかって本気で思った。

「そ……れは、どういう意味?」

自分の声が震えている。心臓の鼓動がはっきり聴こえた。

私に背中を向けていた雪が振り返った。めずらしく顔を赤く染めて。

「どういう意味かって?オレに言わせるの?」

「え?」

「ずるいよ雨弓ちゃん。雨弓ちゃんは言わないくせに、オレにだけ言わせるの?」

「……う」

(いま言おうとしたんですけど……!)

真っ赤になって、やや逆ギレ気味の雪が可愛くて愛しくて、全身から『好き』が溢れだした。

「じ、じゃ、じゃあ、私言うよ!ずっと思ってた私の気持ち言うね!だから雪も言って!?いい!?」

「うん、分かった」

雪は私に向きなおり、2人で向かい合って手を握った。

「……じゃ、私から言うね?」

「うん」

「私は………私は……っ」

いざあらたまって向かい合うと、たった二文字の言葉が出てこない。

そんな私の手を握りしめて、雪は優しくキスをしてくれた。

「雨弓ちゃん、がんばって」