「いらっしゃい♪」
急な展開に緊張してしまった私をみて、この人はやさしく声をかけてくれた。人当たりの良さそうな大人の男性。
「どうも、こんにちは」
「こんにちは。う~ん、髪は海苔みたい真っ黒だし、スカート丈も長いし、あっさりした和風の顔だね。今時めずらしい大和撫子だ」
「…………」
一瞬で私を観察し、笑顔でさらっと褒め言葉なのか冷やかしなのか、分からないことを言われ、返答につまった。
(それって……つまりモサいって意味かな?)
「いいから。ほら行くよ?」
硬直した私の手を、雪がぐっと引く。
「う?うん…?あ、じゃあ失礼します」

