「…うん」
雨弓先輩はコートを脱いで、遠慮ぎみにソファに腰をおろした。
白で無地のブラウスに紺色のスカート。どちらもしわがなく、カチッとしている。
それによく見ると、ひかえ目だけど和風美人てやつかもしれない。
(雨弓先輩って戦前の女学生みたいなイメージだなぁ。古き良き時代の女性って言うか。一生、旦那に貞操を尽くしそうな…)
「……ん?なに?」
「…や、なんでも!」
雪先輩の恋人だと思ったら、つい観察してしまった。
それにしても誘ったときは深く考えなかったけど、先輩の彼女と二人っきりって、なかなかスリリングだ。

