「あ、でもその前にちょっと待って!」
急いで部屋に入って、見られてマズいものがないかチェックした。
脱いだ服と借りてる漫画がすこし散乱してるけど、大丈夫そうだ。変な臭いもしないよな。
「先輩、お待たせ。今度こそどーぞ」
廊下に顔をだし、雨弓先輩を呼んだ。
「…お邪魔、します」
「散らかってるけど。あ、ソファどうぞ」
「きれいな…部屋だね…雪の部屋と同じつくりだ…」
雨弓先輩は緊張してるのか、固くなってる。
「間取りはだいたい同じ。虎先輩の部屋は汚部屋ですけどね。やっぱ雪先輩のとこがいちばんオシャレかな」
「雪と、仲いいの?部屋も隣だし」
「え?ああ、うん。雪先輩って優しい……ていうか、いちばん"まとも"だし。それに時々、着なくなった服もくれるし。………あ、座って先輩」

