「お前、見た目より意外と可愛いよね」
「……はァ!?」
まるで犬の頭を撫でるように、虎は隣に座る私の頭をよしよしっと撫でた。
(…っと調子いいんだからこの男!)
「どーいう意味なのそれ」
「褒めてんだよ?優香はふだんツンとしてるけど、キスしてるときはなかなかいいよ。そういう顔、とーたに見せれば?」
「やめてってば!」
私は虎のあごに、僅かに生えてるチクチクした髭を引っぱった。
(そういう顔もなにも、それ以前にとーたとキスなんか出来ないし)
「もうとーたの話二度としないで」
「ほんとに諦めついたんだ?」
「今さらなに?『心変わりの相手はオレにしろ』なんて、スカしたくせに」

